ヒートルパネル 納入実績とQ&A 1.これまでに実績はありますか? 主な納入実績としては l 千葉県畜産総合研究センター l (独)農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所 l 近藤建設設計工房 l 医療法人 もとぶ野毛病院 l 農業法人Tedy l 工学院大学、建築学部 l 国立大学法人 鹿児島大学建築学部 l YKK AP株式会社 中央研究所 l 横尾バイオ l NPO法人チーム東松山 l NPO法人自給エネルギーの会 l ㈱イゼナ l 谷本建設工業㈱ l 光風林 l 合資会社コペルニクス l 香川精器有限会社 l 桜井鉄工所㈱ l ㈱スズキ建築設計事務所 l 一般社団法人 日本構造物維持再生技術振興支援機構 l ㈱サンジュニア l 環境技術サービス株式会社 l 株式会社筑波光化学 l 和田装備(株) 国の助成事業としては l 「農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業」平成26年度採用 l 「埼玉エコタウンプロジェクト」平成26年度採用 受賞実績としては l 「ENERGY GLOBE NATIONAL AWARD 2016」(オーストリア) l 「ものづくりアイディア大賞」千葉県柏市受賞 l 「エコカンパニー大賞」千葉県柏市受賞 2.キットで販売してますが、簡単にできますか? 基本的には4種類の部品を下の図のように張り合わせるだけです。
3.作るには特殊な道具は必要ですか? 最低限カッターとドリルがあれば作れます。 必要であれば工具の無料貸し出しも行います。 4.DIYで造ると製作予算はどの位ですか? キット価格6,800円と集熱パネルとなる中空ポリカと接着・防水用のアルコール性シリコーン代が4,000円の1万円強です。
※アルコール性シリコーン=700円/本程度 この場合、合計で10,800円(税別)となります。 5.DIYでソーラーシステムを組む場合の部材は? ヒートルパネル x 2枚 耐熱ソーラー駆動ポンプ+太陽電池(12w) 循環水用2重タンク 交換器 ※その他、配管用のホース等になります。 6.壊れた時の修理は出来ますか? 故障原因によりますが簡単に出来ます。 ① 集熱パネルに誤って孔を開けてしまった場合、修理用の中空ポリカ辺にシリコーンつけて穴の上に張るだけでOKです。 ② 接合部から漏水が発生した場合、スパチェラーのようなモノで一度剥がし、シリコーンを塗りなおし再度、接着します。 7.修理すれば何年でも使えると言うことですか? そう考えています。 これまで破損原因は専ら集熱部の中空ポリカです。 それ以外の部品は経年劣化等で破損した事はありません。 耐熱ノズルやUVカットされた耐熱止水板は壊れにくい部品です。 これらの部品はスパチェラー等で剥がし、接合面のシリコーンを除去すれば再利用可能です。 償却に関する質問集: 8.組み立てた太陽熱コレクターは何年ぐらい使えますか? マニュアルどおりの材料、工法、用途なら6年以上は使えると考えています。 尚、現在継続使用中で7年目のパネルが有りますが、10年程度は使用可能と考えています。 その後、凍結等の理由で集熱部の中空ポリカから漏水した場合は<6>のような方法で簡単に 修理できます。 9.資金回収は何年ぐらいで出来ますか? 集熱パネルの規模、利用分野、日射条件等の複雑な要素が絡みますが、日当たりの良い場所に 垂直設置し、風呂に使用した場合、月2,3千円のガス代の節約が可能です。 システム全体で7万掛かったとしますと、2~3年で回収出来、それ以降はゲインとなります。 10.開発理念と構成部品の特徴を教えてください。 ヒートルパネルの一番の違いは市民がエネルギー問題に参加できる点です。 DIY製作・修理が可能で見える化と出来る化を基本理念に開発しました。 その他、安価、軽量、高効率、用途における多様な可能性の存在が上げられます。 部品の特徴としては ① 耐熱ソーラー駆動ポンプ+太陽電池(12w)=日射強度と同期するのでシステム不要で無駄がない。 ②
循環水用2重タンク=マンション等の縦ドイ管を利用することで耐久性を確保。 ③ ステンレス製フレキ管熱交換器=錆びない、汚れが見える化され洗浄が楽で超寿命 11.配管はどのようなものを使えば良いのでしょうか? 循環用配管は設置場所により異なりますが現在、十川産業株式会社のSW12というホースを推奨しています。 理由は耐久性があり、扱いやすい、水漏れリスクが低い等があげられます。 価格は20mで4~5千円程度です。 構造に関する質問集: 12.温水回収の仕組みはどなっているのですか? 中空のポリカーボネート板の細長い空洞部(リブ空間)に流体(液体、気体)を満たし太陽熱を吸収します。 ちなみに、流し方は試行錯誤の末、開発した方法であり、現在、特許権が認められました。 使用に関する質問集: 13.ポンプは必要ですか? 強制的に循環させるソーラーシステムとして使用する場合は必要です。 しかし、屋根の上の太陽熱温水器のようにタンク一体型の太陽熱温水器として使用する場合は 必要ありません。 14.システムとして使用する場合のポンプ等はどんなものがあるのでしょうか? こちらで推奨するのは小さな太陽電池で駆動する耐熱のブラシレスポンプです。 重要な条件として、 太陽電池で駆動する 3m以上の揚水能力(水量はそれほど問題なりません。) 100℃以上の耐熱性 リード線部分の防水性 ホース接続部が日本の水道基準の1/2インチ(13mm)の平行ネジ(オネジ) 残念ながらこの分野では日本製はないようです。 世界中からサンプルを取り寄せ試験を行い、アメリカ製を推奨してきました。 しかし、最近では改善が進んだ中国製がネットで安く入るようになりました。 15.中空ポリカの耐久性は何年ぐらいですか? UVカットした中空ポリカは屋根材として20年近い利用例があります。 内側で温水を取るシステムでは最も古いもので6年経過しています。 16.中空ポリカ選択の注意点は? 以下の製品は要注意です。 両面UVカット処理済でないもの。 フロースト(曇りガラス風)のもの。 リサイクル剤を混ぜてあるもの。 17.推奨品は? ツインカーボ(メーカー:旭硝子㈱、販売:アクリサンデー㈱)4.5mm厚、色はブラウンが お勧めです。 18.ポリカーボネート素材利用上の注意点は? 微量のビスフェノールが溶け出す可能性があります。 飲用には用いないようにしましょう。 入浴に使う際も熱交器を介してご利用することをお勧めします。 *ビスフェノールの現在の用途:食品容器、管の内側のエポキシ樹脂 ※厚生省報告http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html 設置についての質問集: 19.地面に対して何度くらい傾けるのが良いのでしょうか? 一般的に最も寒い2月の日射高度が良いのですが、傾斜面に対する日射量の関係では 冬、南向き設置で傾斜角60°:90°=日射量300:308(cal/cm2・day)の違いしかありませんで した。 農業ハウスのように冬季の採光のみ必要で夏は使用しないような場合は60°~90°が良いと考えられます。 20.縦でなく横に置くことも出来ますか? 推奨できません。 理由は偏流といってパネルの中に水に流れにくい箇所が生じるからです。 偏流が生まれると集熱がうまく行われず非効率となります。 ヒートルパネルの設計で取水口が右端から内側のずれた位置にあるのは偏流対策からです。 縦長に設置することを推奨します。 21.壁に直接貼り付ける際の注意点は? モルタルやコンクリート壁にビスを打つ際、アンカープラグ等を使ってください。 また、ひさしのある建物の場合、夏至の時に直射日光が当たらず集熱し難い状況となります。 22.集熱効率を上げる方法はありますか? 幾つかあります。 受光面からの熱の再放射を防ぐ事です。 透明パネルを受光面にプラスすると約20℃程、アップすることが実験でわかりました。 当然、耐久性も向上します。 また、着色媒体といって黒色の液体を流すことも考えられます。 食紅を利用すれば安全な黒色流体を作ることが出来ます。 23.ポンプはどのようなものを使えば良いのでしょうか? 直流12V程度(太陽電池)で駆動し、耐熱温度が100℃を超えるものです。 更に言えば、耐久時間が長いものです。 24.バスポンプでも良いですか? バスポンプは耐熱性、寿命の点からお勧めできません。 25.ソーラーパネルはどのようなものが良いでしょうか? 直流12Vで10W ~15Wの太陽電池であれば、大丈夫です。 出来ればポンプとの間にスイッチを入れる事をお勧めします。 26.循環水用タンクは必要ですか? ポンプは水がない空回し運転すると破損したり、劣化したりします。 循環水は高温水や水蒸気となります。 すると集熱面の中空ポリカや経路の継ぎ手、止水キャップ等から少しずつ蒸発減少します。 この減少分を補う為にも大き目の呼び水タンクは必要です。 27.温度センサーなどは使わないのですか? 養魚地水槽、農業用ハウスでの利用法では熱の与えすぎによる害をなくす為、温度調節器を 入れる事もあります。 しかし、浴槽への集熱などの場合は制御という意味でのセンサーは不要です。 問題と対策法:ポンプに関するもの 28.ポンプが回っているのに水が出ない! 以下の原因が考えられます。 ① 流水経路に空気が入ったケース: 循環経路に空気が入っている可能性があります。 集熱パネル、熱交換器を含む配管の中に空気が入り、ポンプの圧力を吸収してしまっている 可能性があります。 送水側から水道水を送り込んで中の空気を追い出して下さい。 冬場、配管経路やパネル内部で凍結が起こっている可能性があります。 凍結の場合の対策としては解けるのを待つ。 その後、保温材を巻いたり、不凍液を使う等の対策が考えられます。 29.ポンプが回らない! 以下の原因が考えられます。 ① ゴミ詰まり ポンプのインペラーにパネル製作時のゴミが引っかかっている可能性があります。 一度、ポンプを外して排水側から水道水を流してみてください。(逆洗) ② 日射不足による電力不足 曇り、雨天、夕刻等による発電不足です。 この場合、熱回収も期待できませんので日射の回復を待ちましょう。 ③ 断線、接触不良による電力不足 太陽電池からポンプまでのリード線を調べ断線、接触不良箇所を直します。 ④ 過電圧による 太陽電池の電圧が高すぎると自動停止する設計のポンプがあります。 一旦、電源を切らないと復帰しない設計のポンプがあります。 マニュアルとお読み願います。 また、長期的な対策としては太陽電池の角度を変たりパネルの一部をテープ等でカバーし発電時の電圧を下げることも考えられます。 ⑤ 電源の配線、極性間違い 配線の接続、プラス、マイナスの極性を確認して下さい。 ⑥ 加熱防止機能作動 ポンプには熱くなりすぎると自動制御が働いて停止するものがあります。 このようなポンプでは夏場の高温時には間欠運転する場合も有ります。 見守りましょう。 ⑦ 呼び水タンクの水が数日で無くなっている 循環経路の何れかからの漏水が考えられます。経路の継ぎ手部分を締め直して下さい。 ※パッキングはスパナで締め過ぎると千切れる可能性があります。 ※パッキングと防水テープの両方を使うことを推奨します。 ※メカニカル継ぎ手は冬場の早朝だけ漏水し、日中は止まっているという状況があります。 低温時収縮し漏水し、日中は膨張し水が止まる状況になるからかと考えられます。スパナを 2つ使い、再度、しっかり締め直して下さい。 凍結対策について: 30.寒冷地で使用したいのですが注意点はありますか? 凍結は集熱パネル、ポンプ、配管にダメージを与えます。 以下の対策が考えられます。 ① 不凍液の使用 ② 断熱材の施工 ③ ヒータの敷設 ヒートルパネル自体は柔軟性があり、凍結破損するリスクは少ないです。 しかし、ポンプは一度の凍結で使用不能となる恐れがあります。 寒冷地ではポンプだけ屋内側に設置し断熱施工する等の方法が考えられます。 また、塩ビの配管などは凍結で割れる可能性があります。 <11>でご紹介したホースと真鍮製のニップルの組み合わせが配管経路での凍結対策として有効であると考えます。 |