青森県平内町議会「ホタテガイ高水温被害対策特別委員会」が波動式湧昇ポンプを視察
2026年8月6日、青森県平内町議会「ホタテガイ高水温被害対策特別委員会」の皆様が千葉県御宿町を訪れ、NPO法人エスコットが開発を進めている「波動式湧昇ポンプ」の視察研修を行いました。
平内町は、陸奥湾におけるホタテガイ養殖の重要な産地です。近年は海水温の上昇が養殖環境に大きな影響を及ぼしており、高水温被害への対策が喫緊の課題となっています。
【写真1:仕組み説明】
御宿岩和田漁業協同組合(畑中組合長)の会議室をお借りして波動式湧昇ポンプの構造と原理を説明することが出来ました。


研修では、波動式湧昇ポンプの実物や模型、関連資料を用いて、装置の構造と作動原理について説明しました。
波動式湧昇ポンプは、波の上下運動を利用して、海中の比較的低温な海水を表層へ送り出す装置です。
外部電力や燃料を使用せず、自然の波の力によって作動することから、海面付近の高水温対策や海水交換の促進に活用できる可能性があります。

【写真2:説明会全景】


波動式湧昇ポンプの実物を前に、構造と作動原理を説明
ホタテガイ養殖海域への適用について意見交換
参加された皆様からは、ポンプの設置方法、湧昇量、耐久性、維持管理、ホタテガイ養殖海域への適用可能性などについて、具体的な質問や意見が寄せられました。
実物や模型を確認しながら意見を交わすことで、装置の特徴だけでなく、実際の海域へ設置する場合に検討すべき条件についても認識を共有することができました。
【写真3:実物・模型を囲んだ説明写真を挿入】
設置方法、湧昇量、耐久性などについて具体的に意見交換

ロープワーク等の具体的な設置方法を説明

室内での説明後には岩和田漁港周辺を視察し、実際の海域への設置を想定しながら、波の状態、係留方法、設置場所などについて意見交換を行いました。
波動式湧昇ポンプを養殖海域で活用するためには、対象海域の水深、水温の鉛直分布、波浪、潮流、養殖施設の配置などを事前に確認し、設置目的に適した仕様を検討することが重要です。
【写真4:岩和田漁港での視察写真を挿入】




陸奥湾の高水温被害対策に向けて
陸奥湾の高水温問題は、ホタテガイ養殖だけでなく、地域経済や水産業の持続性にも関わる重要な課題です。
NPO法人エスコットでは、今後も平内町をはじめ、漁業関係者、行政、研究機関などと情報を共有しながら、波動式湧昇ポンプの実証と改良を進めてまいります。
また、視察後には平内町議会事務局から、今回の受け入れと説明に対する丁寧な御礼のお言葉をいただきました。
このたび遠方よりお越しいただいた平内町議会「ホタテガイ高水温被害対策特別委員会」の皆様ならびに関係者の皆様に、改めて心より御礼申し上げます。
今回の視察研修が、陸奥湾における高水温被害対策を具体化する一歩となることを願っています。
当日は、午後2時からの暑い時間帯に停電が発生し、冷房を使用できない中での説明会となりました。御参加いただいた皆様には、大変御不便をおかけしましたことを、改めてお詫び申し上げます。
